仙台の丸善(一番町)の跡地

仙台に出張しました。

東北大学言語認知総合科学COE論文集刊行委員会編『言語・脳・認知の科学と外国語習得』の刊行のお祝いに本書の担当のTとでかけました。佐藤滋先生をはじめとして先生方お世話になりました。

『言語・脳・認知の科学と外国語習得』のの紹介

なぜか、沖縄料理と牛タンを食べました。

仙台の丸善(一番町)の跡は、駐車場になっていました。ここの丸善は、縁のあるところです。



 1997年10月18日 東北書店営業、棚を廻る

山形大学での国語学会に出店の途中、福島と仙台の書店をまわった。福島は岩瀬書店のコルニエツタヤ店、仙台は、金港堂の本店とセンター店、丸善と高山書店などと、東北大学生協の書籍部を訪ねた。トーハンと日販の口座を取れたということで、挨拶と『読むということ』の宣伝を兼ねてのことであった。それと、われわれは最後発の出版社であり、言語では先輩に当たる出版社などの棚に便乗させてもらう、名付けて「こしぎんちゃく作戦」を計画していたのである。しかしながら、これはもろくも消え去ってしまった。どういうことかというと、東北に関しては、入り込ませてもらえるような棚は存在していなかったからである。

われわれは、すでに切り開かれ、踏みしかれている道を進みたいと要領よく考えていたことは、もろくも消え去ったのである。ということは、ここでもわれわれは自ら道を切り開いていかなければならないということである。やはり、日本語学、言語学の棚を作り、そこには常に基本的な本が、おかれているという安心できる場所が、本屋さんの中にもあるべきだと思う。そのことをもこれから、始めなければならない。




 
1997年10月19日 出版社には言語学書の営業はいない

18日の日誌に、東北には、身を寄せられるような棚がなかったということを、述べたが、他の分野に力を取られて、専門的な本までは、なかなか手が回らないということだろう。しかし、今、言語学が、人文書の中で、比較的(他に比べて)生きがいいのは確かだと思う。我々はもちろんだが、何とかして、書店の言語学書の棚を、もっと充実させるように協力しつつ、努力しなければ、ならないと思う。英語学会で、営業担当者が集まった折にでも、相談してみよう。




  1998年11月11日 言語学出版社フォーラム結成!

昨年のちょっと前、言語学の本が、書店の棚にないとホームページ、この房主の日誌で嘆いたことが、ほんのささやかなきっかけとなって、育ち、今日、11時に言語学出版社フォーラムという組織ができた。1年前のことを思うと本当に信じられない思いである。感無量とはこのことか。

昨年、トーハンと日販という大手の取次店との取引を開始し、その後の国語学会が、山形であるということで、東北を回った時、言語学の棚が皆無であったことをホームページ書いたことが、そもそものきっかけであった。本当にありがたいのは、その時、批判的に言及していたのにもかかわらず大修館書店の青木さんには、真意をくみ取っていただき、発展的な方向へと持っていってくださったことである。青木さんのご尽力で、研究社の藤井さんのバックアップを売ることができ、このお二人が声をかけてくれたことで、開拓社の山本さん、くろしお出版の岡野さん、三省堂の富岡さん、明治書院の橘内さんの賛同を得、この7人で半年以上、いろいろなことを相談し、今日、取次各社、新聞社の方々に説明会を開くことが出来た。

現在、目録を作成中で、目録は、書店さんに棚を作ることから、はじめて様々な活用を考えている。目録自体をデータベースにデータを入れ、それをPagemakerに書き出して、加工する。元のデータベースは、そのまま、WEBで発信も出来るし、紙の目録が年に1度しか出せないのに比して、1年を通して、改訂していくことも可能である。このデータ自身を書店さん、読者に手渡すことも考えられる。

私は、人文書などの堅い書籍の問題を解決する糸口、あるいは一つの具体例とこの言語学出版社フォーラムはなるのではないか、と思っている。

願ったことが、1年で形になりはじめる、ということ。これは本当に驚くべきことだ。