全国国語教育学会は、学会書籍展示を受け入れたことがないらしい。

全国国語教育学会は、学会書籍展示を受け入れたことがないらしい。信じられないことであります。


私は、研究者の所属する学会と研究者の研究書を出版する学術出版社は協力的な関係にあると信じています。研究を口頭で発表することで、公開され、議論され、それを踏まえて、まとまった思索の結晶としての書籍があり、その書籍によって、さらに多くの人々の目に触れて、その研究についての議論を起こす。その議論によってさらに学会で発表され...という循環があるのだろうと思っています。


また、研究書はなかなか一般の人が買えるものではなく、販売は容易ではない。地道に売っていくしかないものである。商売ではあるが、著者の気持ちがあってなりたつ、半商品である。なかなか売れない。そういうものを刊行するのは、研究に対する尊敬と支援したいという気持ちがあるからなのだ。売って儲けようということからほど遠い。だから、販売できる数少ない機会である学会ではなるべく売っていきたいのである。せめては、出張費がでるくらいは...。そのためには学会の方でも共存共栄的な気持ちでいてもらいたい。


しかしながら、前日に大学に送っても預からない、一日目の書籍も預かることができないというのは、これまでの学会出展ではじめての経験である。そういう学会もあるのだなあとあきらめるけれども、ちょっと筋が違ってはいないか?無理矢理ウリに行くわけではないのだ。学術的な活動とともにある行為、いわば協力関係にある出版活動なのだ。


事前に送れずに、預かってもらえないということになるとホテルに送って、持って行って持って帰ることになる。研究書をみていただくいい機会であるのに、これでは手で持てるくらいの見本の冊数しか持って行かれない。


何社か、出版社が行くようだが、本を売りに行くのではなくて、見本を展示するだけなのだろうか。


不思議である。


私は知的能力とマネジメント能力はある程度、比例すると思っている。あんまりにも事務的能力が低くくて、官僚的であると誰にも相手にされなくなってしまう、ということがある。これはあまりにも先回りした予感だが、国語教育自体に問題があるのかも知れない。