アマゾンの在庫の法則(最新版)2011.9.21

アマゾンの在庫の法則が1つ判明しました。たとえば、次の書籍の在庫状況ですが、現在は品切れということですが、「通常2〜4週間以内に発送」というように表示されています。


『ファンダメンタル英語学 改訂版』 中島 平三 (単行本 - 2011/8/19)
新品: ¥ 1,470
通常2〜4週間以内に発送


多くの方々は全く気付いていないと思いますが、この書籍は刊行してほぼ1月「入荷未定」と在庫表示されていたのです。

新刊で、アマゾンにも在庫されるように手を尽くして、確かに発注を受けていても「入荷未定」という表示が続きました。50冊の発注があって、60冊の注文があると一時的に在庫切れになるということは理解できますが、それをアマゾンは「入荷未定」と表示するのです。

アマゾンの体質なのですが、不確定な要素の責任は自分には来ないような表現をします。「発送未定」というべきところを出版社と取次の責任であるかのように「入荷未定」と表示します。普通の読者の方は、いつ入るか分からないのだなと思うでしょう。

これは予測ですが、受注(注文を受けること)冊数と入庫発注部数が適合するまでは、発注の計算ができないために、<納期を確定できない>という意味なのでしょう。「入荷未定」という表示は、「発送に足りるほど入荷が間に合うか不明」という意味なんです。

これも、アマゾンの体質ですが、どういう考えでどのように商売をしているのか、どういうアナウンスするのかというようなビジネス上必要な情報を出さないということなんです。情報を出すとそれが約束になって、それが上手くいかなかった場合に訴えられるというようなことがアメリカではあるのでしょうか。

経験上の知識でしか、インプットとアウトプットの関係、つまり、どうすればどうなることが分からないのです。これが情報社会の最先端の企業のビジネス的な振る舞いでしょうか。ロングテールなんていうのはもってのほかだと思います。商売をしたことのないたわごととしか思えません。

アマゾンにはお世話になっていますし、感謝していますがビジネスのパートナーという点では、高い点は付けられないでしょう。

この法則ですとほぼ1月間は在庫の表示が「入荷未定」となり、その後、受注と発送のバランスが取れてきて、数を予測できると計算された場合に、「通常2〜4週間以内に発送」のような表示になるということです。

新刊として刊行された時期について、このような表示は売る側として大変困ることです。「入荷していますが、出荷においつきません。順次発送しますので、ご注文下さい」といえないのでしょうか。

言えないとするとこれはITの限界と思います。「いい方としては曖昧だけれども実際がある」というような表現が、実現されないとITは、単純な世界から抜け出せないでしょう。

もう一つ付け加えますと「通常2〜4週間以内に発送」という表示ですが、在庫切れになって追加発注がかかると翌々日には取次に入りますので、1週間以内にはアマゾンに納本しています。なので、2週間というのは、本当ではないのです。これも、在庫切れで追加発注をかけて、1冊注文したところ、もう2冊注文が入ったとして、そこから発注して、1週間後と2週間後に2冊入るとしてその平均を計算して1.5週間なら2週間と表示するアルゴリズムがあるというようなことなんだと推測します。

このアルゴリズムが正しいとするとE託にしても同じだろうと思われます。あくまで推測です...

上記の法則はアマゾンはじまって以来はじめて解明された法則です。仮説ですが...