「反省的研究者」はコンサルタントか

【書きかけ】

ドナルド・ショーン.佐藤学,秋田喜代美[訳](2001)『専門家の知恵 反省的実践家は行為しながら考える』ゆるみ出版


という本があって、名著だと思う。

反省的実践家という考え方とことばを広めた本である。

ところが、この本の中に反省的研究者ということばもでてくる。

実践家が自分の仕事を振り返って、その実践を変えていく、実践の中で実践を研究することをアクションリサーチといって、看護師、教師などの修士過程でそういう研究をしたりする。その研究・実践を、研究する人、その現場自体に属している人ではなく、外から介入していく研究者という存在もある。そのような研究者を反省的研究者というらしい。

だから、反省的実践家の現場に関わる研究者がその研究者自身どういう存在か、と問うということはあるだろう。反省的研究者というのは、重要だろう。しかし、なぜ、そのことが、語られないのか。

「反省的研究者」ということばを出すと、テーマが現場の話しではなく、研究を反省するという方向になって、両方を1冊の本の中に入れるとテーマが分かりにくくなって両方取り上げるのが難しいことなのか。それとも研究者は反省的である必然性があまりないと思われているのか?

ショーンの本の中でも「反省的研究者」はコンサルタントのようになる(p.203)と書かれていて、そうだなという気とそうなのかな、という気が両方します。(コンサルタントということばにあまりいい印象がないので。)

よくよく考えてみたい。