欧文組版 字間の不思議 Letter-spacedなスモールキャピタル

欧文組版では、字間が難しい。

このことに気づいたのは本当に最近である。

なさけないことにInDesignなどで組めば、きちんと組めるはずと思いこんでいた。実際には違和感を感じていたのだけれど。

大文字が並んだ時、文字ごとの字間の調整が必要になるのだが、そのことに気づいたのも最近だ。

ピリオドと次に来る文の頭との間のスペースとコロンの後のスペースは同じなのだろうか。emダーシとその後にくる数字の間のスペースは?それぞれ違うように見えるが、どういうのがもっとも伝統的なのだろう。これは、字間というよりも約物のスペースの問題である。こんなの印刷所に任せておきたい、という仕事であるが、印刷所も分からない。研究社印刷さんなどを使えばいいのだろうが、以前見積もりしたら高すぎた。交渉で下げられる範囲ではなかった。

今週、まさに今日だ、行うブッチャーの会。今はOxford Style Manualを読んでいるが、字間のところにさしかかっている。Letter-spacedなスモールキャピタルって何だ。その文字のもともとの字幅のスモールキャピタル、ということになるのだろうか。

入門としてよい本が出た。『欧文組版』(高岡昌生 美術出版社)。読もう。




●追記(2010.3.12)
Letter-spacedなスモールキャピタルって何だ。その文字のもともとの字幅のスモールキャピタル、ということになるのだろうか。

字間を開けたスモールキャピタルの意味ですね。推奨されるのは、em幅の10パーセントだそうです。