買い手に値段を決めてもらう仕組み

振替休日の日、池袋の人世横丁牛若に行った。ホルモン、とてもおいしかった。

カウンターでガイアの夜明けを見ていると古着買取のリサイクルショップ、ドンドンダウンオンウェンズデイが出てきた。

ここは値段の付け方がユニーク。ユニークというか、毎週、値段が下がり続けていく。買い手が、自分がその値段で納得するという時まで、待ち続けるというやり方で値付けをお客に任せている、というやり方が面白い。

古着の値付けをやるとしたら、トレンド、相場、生地・材質、ファッション、仕立て、痛み具合などを判断する専門家的な能力を持っている人が必要になる。しかし、この方法なら、買い手が自分で値付けをしてくれる。そういう値付けのできる専門家を雇わないで、値付けのプロが居なくても値段を決めていくことができるという考えられた仕組みだ。さらに、古着というもともと古いモノに時間軸を導入することができる。


http://www.dondondown.com/don/dondondown/dondondown.html#sono1


出版社の再販制の根拠も、値付けをできるのは出版社しかないことによる。取次は問屋だが、買い切るわけでもなく、数万アイテムの専門家になれるわけでもないから、目利きになりようがないから、値付けはできない。クリエイティブな作品は、結局買い手しか値段を決められない。価値は買い手にしかわからない。

そういう中で、服というクリエイティブで買い手の趣向に細かく依存する製品の値段を決めるという難題をクリアできる可能性を持つ、面白いやり方だ。

これで解決ということで、面白いと思っているのではない。価格の決定ということにこれまでになかった視点を持ち込んだということが面白い。