言語ゲーム間のコミュニケーション

東京言語研究所の野矢先生の公開講座の後の懇親会にて。写真は西新宿駅の真向かいの新宿アイランドタワー2階の中国料理 上海で、サービスで出されたサソリ。


デビッドソンの言語のアナーキーに対して、野矢先生は、言語ゲーム間のコミュニケーションを提案する。言語哲学の中での議論は知らないけれども、わたしとしては、賦に落ち着る考えだ。
言語のことを考えると、コミュニケション不能になることの方が、当然のように思われる。しかし、そうならないのは、相手の言語を自分の言語とは別物であり、理解されればそれだけでいいというところをこえて、同じ言葉にしていこうという運動と理解できないモノがあっても、それはそれだとはせずに理解し合おうという力が働いているからなのではないのか、というような内容であったように思う。



人のことなど理解し合おうとは思わないし、思う必要もないという考え方(デビッドソンの考え方)もあり得ることと思うが、まがりなりにも共通する規範を作り出そうという意志が全くないと想定することも極端であって、現実にそれなりに社会がなりたっていることを考えると野矢先生の言語観の方が、現実に即していると思う。私は、野矢先生にささやかながら一票を投じます。

日本語教育などで、間違っていても訂正しないことがよいことである、というようないい方があって、なんでもかんでも直すということはともかく、原理としてそう立ててしまうと、「理解し合おう」という基本的なスタンスを手放してしまう危険性があると思うが、言語ゲーム間のコミュニケーションという方向の方が私には腑に落ちる。バベルの塔の崩壊後の状況をそのまま、手放しで賞賛してしまう危険性があるからだ。



12日、たまたま東京言語研究所のS沢さんのお誕生日とのことで大津先生からのプレゼント。S沢さんのチャーミングな笑顔で東京言語研究所は回っている?


サソリを出してくれた中国料理上海の看板。夜はいつも空いているとのこと。おいしいが、呼ぶとすぐくるというような日本人向けの丁寧なサービスとはいいがたくて、「中国的」アットホームなサービスが嫌いではない方にはおすすめとのこと。飲み放題、居放題で何と4000円。夜は基本的に空いているとのことなので、近所の方にはおすすめかと。

http://r.gnavi.co.jp/e531200/