西新宿けやき橋商店会、最後の寿司ことぶき

ラボで、『ことばの宇宙への旅立ち3』のインタビューを行った後、大津先生とラボの大矢さんとこの日が最後というお寿司屋さんに向かった。寿司 ことぶき、というお店で何と東京オリンピックの年からやっているそうだ。45年と言うこと。

西新宿は、高層ビル街の足下にある下町風情のある街並み、商店街で、手塚治虫の未来都市のようで、高層ビルの間に庶民的な町が残っているというヒゲオヤジが住んでいるんではないかという、(20世紀少年のモチーフの1つでもあるか?)、まさにそのような店並みで、鰹節屋さんあり(ずいぶん前に閉店した様子)、だんごやさんあり、という風情があって、どうせ今しばらく不景気な時代が(底を打ったという説もあるが)しばらく続くことを考えると、急いで再開発する必要もないだろうに。それでも、机上の都市計画に基づいて再開発されてしまい、いい寿司屋が閉店してしまうことになった。

機微のない計画によってつまらない街ができてしまわないことを願いたい。しかし、閉店なのに暖簾を新しくきれいにしておくなんどは粋だねえ。

消えゆく商店街は、けやき橋商店会だが、麻布十番商店街や立石みたいに残っていく商店街もあるわけで、ビル街なんていうのは、もう十分なわけで、ことばを失う。立石のように残るというのは、また、一方、聖地になるということか、詣でるか、巡礼としてしか訪問できない。居酒屋ごときに聖地のように訪れるというのはどんなものなのだろう。





あるいは、居酒屋こそが聖地か?