『マイノリティの名前はどのように扱われているのか』朝日新聞の書評

『マイノリティの名前はどのように扱われているのか』朝日新聞の書評欄で紹介されました。

毎朝決めて新聞を読むとか、ラジオを聞くであるとか、決まった番組を視聴しているであるとかの決まった習慣は私にはないのですが、今週日曜日(2009年6月28日)、朝ご飯を食べてあと、一息つこうと新聞を見ました。

自宅でとっているのは朝日新聞です。その日は、1面から見ていって、浦沢直樹がアニメ殿堂についてコメントをしているのを読んで、なるほどと思い、めくっていって読書欄にたどりつきました。書評に取り上げられているとか、何か紹介されているのではないかなどとは、最近はもう全く期待もしません。このところ、書評欄での紹介というのはほとんどありませんでした。書評欄ではなければ、『対人行動の日韓対照研究』で紹介されると言うことはありましたが、書評欄は縁がない筈でした。そういうわけで期待もせずに、見開きにしたところの左上から、順番に下に見ていくとリリアンさんの名前が目に入りました。

『マイノリティの名前はどのように扱われているのか』朝日新聞の書評欄で紹介されていたのです。

http://book.asahi.com/review/TKY200906300087.html

http://www.hituzi.co.jp/books/422.html


書評欄でも、かつて取材記事などでは取り上げてもらったことはあったのですが、書評欄で紹介されたのは、ひつじを立ち上げて20年近くたちますのにはじめてのことです。京都大学の小杉泰さんの紹介の内容も適切で、内容を簡潔に紹介して下さっています。イスラム学の研究者の方のようです。たいへん、ありがとうございます。

名前のことなので、『吾輩は猫である』もそうですが、文学とも関係のあることだと思い、先日の日本近代文学会に森脇に持って行ってもらい、5冊平積みしていましたが、反応がゼロだったということだったので、朝日の書評に取り上げてもらって、そうだよねえ、分かる人には分かるんだと思いました。文学研究者の方どうぞよろしくお願いします。先日の言語政策学会の時もB社の方に売れないと思ったら、とても売れていると言われたそうで、これでどんどん売れていくれるとありがたいと思っています。

昨日は、『ブラジル日系・沖縄系移民社会における言語接触』も刊行し、この本はブラジルへの移民の言語接触ですが、『マイノリティ』は、来た子どもたちの苦しみに満ちた言語接触の研究です。行く人来る人両方それぞれについての研究書をほぼ同時期に刊行できたのは、感慨深いことに思います。この時期に言語接触の研究書を出せたと言うことは、日本社会にとっても。ひつじ書房にとっても大きなことです。両方とも売れてくれますように。