裁判とことば 法言語学の入り口

『裁判とことばのチカラーことばでめぐる裁判員裁判』刊行

これまでの裁判の本と違うのは、裁判制度の解説や裁判のことばの難しさを述べた書籍ではなくて、裁判にまつわることばの機能、不思議、現象について書かれたものです。単に「ぶつかる」と言った場合と「激突する」といった場合では、裁判員の印象はまるで違い、ストーリー自体が別のように構成されてしまいます。ことばにはそういうパワーがあり、そういったことばの力を認識しなければ、大変なことが起こります。これから、裁判員制が実際的に動いていくというタイミングで、ひつじ書房としては時宜を得た出版だと思います。

言語学が、世の中に貢献できるという1つの場合になるのではないでしょうか。このジャンルは「法言語学」という研究ジャンルなのですが、その設立総会も先日、本書の著者の堀田先生のいる明治大学で開かれました。

http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20090519


堀田秀吾先生は、一番右端のカッコ良い方(学者のくせに?)。生成意味論で有名なマッコーレーの弟子の言語学者でありますのに加えて、ロースクールで博士号を取得されつつあります。

堀田先生のブログ
http://linguist.exblog.jp/8349236/


多くの方が、本書を手にとって下さいますように。書評用の献本をしますので、マスコミの方および書評ブログをお持ちの方はどうぞご連絡下さい。

toiawase※hituzi/co/jp(※の部分を@に変えてご連絡下さい。)

http://www.hituzi.co.jp/books/448.html




装丁は、ひつじ書房で次々とデザインをしてくれている上田真未さんです。新進のブックデザイナーの上田さんもよろしく。