Cambridge University PressとOxford University Pressのルール

学術書のスタイルというものを考えるとき、英文の研究書の場合、Cambridge University PressとOxford University Pressのやり方を参考にすることがある。


学術出版社としてCambridge University PressとOxford University Pressは両巨頭と呼べるだろう。この2つがスタンダードだと言ってもいいくらいである。だから、ひつじ書房で本を作るときは、Cambridgeの出しているButher's copy editingとOxfordのスタイルマニュアルを参考することが多い。


とはいうものの、CambridgeのスタイルとOxfordのスタイルは違っている。たとえば、Cambridgeは、本の扉のすぐ後に目次(contens)がくるが、Oxfordの場合は、forewordやprefaceが目次の前にくる。これはどっちを優先すればいいのだろう。Oxfordのようにまえがきが最初に来た方が、書籍らしい感じがして好きですが、まえがきが長い場合、目次を見つけにくいということが起こることがある。そうするとまえがきが長くない場合には、まえがきのあとにし、長い場合は、まえがきの後にするという選択の仕方もありえるわけだが、そのつど判断しないといけないので恣意的になる危険性がある。ひとつに決めないといけないわけではないということも可能であるが、そのつどそのつど迷うのも面倒だというふうに感じることもある。


そういうことを常に迷いながら、二大巨頭の学術出版社もそれぞれ違ったルールがあることを知りながら、選択していくということをしている。これが現状だ。具体的に選択肢があって迷うのと、全然分からず困っているというのは、同じように見えて段階が全く違う。


迷いうる段階に達したわけだ。次の段階としてハウスルールを作るかどうか、仮止めのものになるわけだけれども、そういうルールを作るというのも一つの方向だ。