書店寄港 岩手大学生協書籍部の棚はユニーク

岩手大学生協書籍部の棚はユニークです。

本の高さで揃えていません。でこぼこです。

硬めの人文書と図解なんたらがいっしょに棚に並んでいます。こういう棚は、あまり見たことがないように思います。

私は、この作り方は悪くないのではないか、と密かに感動いたしました。150坪から200坪くらいの本屋さんにとって、すごい参考になる棚なのではないでしょうか。

といいますのは、『図解構造主義』という本があることで、偉そうなハードカバーの研究書も何だか身近に感じることができます。難しそうな本を手に取るのは、気後れする人でも、図解の本を見ると安心すると思うのです。

図解なんたらはよく都心から離れたあまり大きくない駅前の書店で見かけます。そういう本だけが並んでいることも多い。そうすると何だか知的な感じがしませんし、少し疲れた感じを醸し出すような気がします。

でも、一緒くたになっているとマクドナルドと焼き肉屋が並んでいるような感じで食欲を誘う気がします。しませんか?

教育のコーナーも、すごいベタな実践書から、理論的な本まで、一緒くたに並んでいました。これはいいと思います。たとえば、ジュンク堂は図書館スタイルですので、分類で分かれていて、さらに棚面積が大きいのでレベル別に分けることが可能です。これは、探しやすくていいのですが、狭い書店の場合、別の工夫が必要です。その必要をきちんと満たしていたと思います。

新しいもの、定番的なもの、両方がざっくばらんと並んでいます。押しつけがましくありません。見る目が必要で、なかなか、できることではないと思います。

岩手大学と比べると同じ東北地域の某大学の書籍コーナーは、入門書は入門書、新刊の専門書は専門書と場所が分かれていて、日常的な棚は変化に富んでいるようには見えず、面白くないと思いました。レベルを分けるのは確かに常道ですが、そうすると教科書的なもの、入門書的なものばかりになってしまう危険性があります。