志望者少ない日本語教師との記事

2008年7月4日読売新聞によると日本語教師が求められているにもかかわらず、待遇面などの問題で日本語教師になりたいと思う人が少ないことが問題であると指摘されている。


国内外で日本語を学ぼうとする外国人が増える中、やる気のある日本語教師が数多く求められている。しかし、常勤のポストが少なく、給与も十分ではないため、待遇面の改善が大きな課題になっている。
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08070408.cfm

言語政策をどうするのか、という問題だ。安定した仕事で、食っていけるようにしなければならない。でも、それはどのようにしてか。日本語教師をすべて公務員として、日本国が雇用するべきなのだろうか。あるいは、不安定でない環境で、仕事ができるように制度を整えるということだろうか。

日本語学校は、通学定期を出せなかったり、通常の学校法人が持っている「特権」からあまりにも遠い。学校法人格を持っている専門学校が当然のことととして提供できる学割など待遇や授業料の補助がない。学校法人の縛りがかならずしもよいとはいえないところもあるが、条件を良くすることなのだろうか。国の方針として、日本語学習者を増やすのであれば、日本国の方針として教師を支えるべきだろう。

給与の問題はではどうしたら解決するのか。学習者が今よりもお金を払ってくれるようになればいいのか、そうかもしれない。学習者の負担を減らすべきであれば、学習者か学校に補助を行うと言うことも考えられる。

ドイツでは移民に対して、一定時間の学習を義務づけていて、その学習は権利でもあるが、義務でもある。その学費のうち90パーセントは国が負担して、残りは本人が負担するということにしているそうである。義務化するとともに、そこに予算を投入するということが現実的なのかも知れない。結果として職業を安定化させるということにつながる。

このことは、書店員の問題や図書館司書の問題とも連携しているのではないか、というのが私の予感である。文化的なヒューマンサービスの問題なのではないか。