「出版不況と“出版社不信”のはざまで」から。

弦書房前代表の三原浩良さんのことばをかみしめたい。

地方出版の屋台骨(3割)を自費出版がしめていた。地味で、そんなに売れるわけではない自費出版を作ってきた。それに対して、新風舎などが、全国の書店に並びます、といった売り言葉で、書き手の欲望をふくらませて、そこにつけ込んで、大きなビジネスにした。

自費出版であるから、リスクは小さいはずなのに、どうして倒産したのか?

http://www.bekkoame.ne.jp/~much/access/spkikou200801.html

三原浩良さんは、




きちんと説明し、了解を得たうえで自費出版は引き受けるべきである。


三原さんのことばに、少し、踏み込むと著者は、自分の欲望と現実を見据えてほしいという願いもあるように思う。本というものが現実的にどのような経済的な行為なのか。簡単に全国に並べられるものではあるまい。

とはいえ、出版業自体、ある程度、幻想によってなりたっているというところがあって、冷静な視線だけで、生き延びられるのだろうか、という気もする。