編集者は、必要だが、出版社は、必要ないという人がいるが

編集者は、必要だが、出版社は、必要ないという人がいます。出版に携わっている人も簡単にそういう人がいる。しかし、その主張は間違いだと私は思います。読者市場が、十分に開発されていない場合、これから開発する場合、開発するものが、必要である。それが、出版者ではないだろうか。


優秀な編集者がいたとする。その人が優れた著者を発見したとする。原稿を書いて下さいと頼む場合、どういうふうにアウトプットされるかということを言わずに、原稿を書いて下さいということが可能なのだろうか。


ただのファンであれば、あなたの原稿が読みたいです、ということはできるだろう。そのことはよいことだ。作家を応援することになる。でも、編集者は、もし、エイジェント的な存在であったとしても、売り込み先が必要である。


それがネットでも、アマゾンのkindleでもいいかもしれない。しかし、発信者は必要であると思う。その著者が、誰でも知っている人であれば、どんな発信者でもいいということになるかもしれない。しかし、たいていはある程度信頼のおける発信者を経由すると思う。


出版社あるいは出版者は必要だ。フリー編集者の人は実際には請け負い仕事が多いかもしれない。理解してくれない出版社にプレゼンするくらいなら、ネットに出した方がましだ、と思うかも知れない。そうすることを妨げないし、自由にやることをおすすめするけれども、何らかの経済的なリスクを背負うこと、仕事をビジネスに変換すること、継続的に書いていくためにはペイは重要だし、きちんとしたところで出したということはまぎれもなく大切なことだ。


きちんとしたところと言われるような出版者になること。信頼も必要だが、しかし、冒険も必要だ。


著者と編集者だけいればいいというのは機能さえあれば、場所は必要がないという単純な見方だと私は思うのだ。


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