小さいときに親から言われること程度のこと 2

就職活動の話し。


何か言われたら、返事をしましょう。メールでも同じです。


課題を出しても、返事がなく、予定の日、課題がいきなり送られてくることがある。非常に残念だが、課題の中身が良くても、返事がなかったということで落とすことになります。

出版社の仕事というのは、もうほとんどがことばのやりとりといっても過言ではない。大半がコミュニケーションです。著者に原稿の依頼をして、了解しましたということばに、きちんとお礼を述べる。当たり前のリアクションです。


当たり前のことを教えるというのは非常に難しい。


当たり前なことですので、当たり前のことができている人でないと仕事はできないし、そのことを求められているということに自分で気がつけない人は、学習能力が高くない人であるということです。学習能力の高くない人に教えるのはたいへんです。

あるひとに教えるのに10教えて、6理解したとして、別の人は10教えて2理解するとします。10のうち6の人をAさんとし、10のうち2の人をBさんと呼びましょう。Bさんに6教えるために、Aさんの3倍教える必要があると言うことになります。3倍教えるのはいいんですが、Bさんが学習能力がないということを自分で反省できる人であれば、いいのですが、そうではない場合、たくさん教えられることを逆に受け取るという危険性があって…。たいへんなだけではなく、当たり前のことを教えて、逆恨みされることさえもある、となるとその部分は自分で気がつけない人に教えるということ自体が困難と言うことになります。


本当に基本的なことです。就職活動は入学試験とは違います。テストの内容だけではなく、やりとり、あいさつができるかなど、コミュニケーションの能力を見ているのですから。ひつじで落とされて初めて気が付くのでは遅すぎる。


就職活動をするということはそういう意味でも必要だと考えています。親にも大学の先生にも部活の先輩にも教わらないし、それができなければ、就職できないのであれば、それは就職活動をして自分で学ぶしかないからです。