楽しい書店の再発見のために

洋販の沈没にともなって、青山ブックセンターブックオフに買収されるということがあって、そのことが、出版の危機であるというような言い方があるので、それは商売の基礎がなっていないからであって、出版システムが滅びるとかそういう話しではないのではないかと思った。

直接的には洋販経営の破綻のとばっちりを受けて、青山ブックセンターがつぶれたということなので、店頭での仕事ぶりが良くなかったから倒産したというのは、確かに言い過ぎだった。事実誤認と言われても仕方がない。

とはいえ、流行っているイタリアンもあれば、流行っていないイタリアンもあり、行列が出来るラーメン屋もあれば、いつもがらがらのラーメン屋もある。それは、デパートに行って洋服のコーナーに行っても同じことで、同じ時代であってもはやり方はさまざま。

業界的な問題と個別的な問題は両方がいっしょに起こっていることで、融合して起こっているということでもあり、どっちなのかを分けるのは難しいことだろう。しかし、私も経営者であり、業界のせいにしたり、他人のせいにしてしまうということは、まずは避けたいところだ、という気持ちを持っている。業界的な問題は業界的な問題として課題にしたい。でも、自分でやるべきことについては、できるだけ、それらを直視したいと思うのだ。

ネットでも書店員の悪い対応を受けただけで、出版業界はだめであるとか、書店はダメであるとかということを簡単に言う傾向があるように思う。叩きやすい対象になってしまっているのではないだろうか。めちゃくちゃなことを言っても、別に許されてしまうというような。

何かイチャモンをつけるのではなくて、少しずつでも対応をよくしていくことで、書店に本を買いに行くことが楽しいことであるということを再認識できるようにする方向にモノゴトを考えていくべきではないだろうか。

人がどのように、店に入ってきて、ものを見、どんな行動を取った上で買うのかということです。感じがよいと思っても、買いにくいお店というのはあるし、声を掛けてくれるタイミングが悪い店というのはある。そうではなくて、上手だなと思わせる店もある。


突然だが、キーワードを作ってそれらを考えていきたい。たとえば、次のようなものはどうだろう?

1)店内の客の動線
2)その店の立地
3)棚内部の構成
4)棚の店内における配置
5)新刊だなとそれ以外の配置










追記 懲りない反省の記


最初に打ち上げてから、後から気付いて、急いで急ごしらえをするということが多い。課題を見つけて、それをひとまず打ち上げて、反省して、行動に入るというパターンが多いです。事前に準備ができて、気配りのきくタイプではないのです。ずいぶんと偉そうなことを言ったものです。そんなことを言う資格あるのかとのご懸念はもっともです。でも、最初に打ち上げありきなのです。

恥ずかしいことですが、オンライン書店ばかり使っていて、リアル書店には行っていなかったことをあらためて反省しました。歩いて通える距離に仕事場があって、通勤がないということもあるのですが、週に2つ以上の書店で買い物をすることをここに宣言します。