出版について希望を語ろう

出版について、出版業界外の人が語ると

デジタルに対応していない、再販制というばかげたシステムにたよっている、返品が多い、時代に対応していない、活字なんて古いetc。

ということになる。

でも、そうなのだろうか。ウソ付け!である。

じゃあなぜブログのソフトはムーバブルタイプという名前を名乗るのか?ムーバブルタイプというのは活字という意味だ。下らなくて、意味のないモノであれば、別の名前を付ければよいだろう。自動書き込みソフトといえばいいだけではないのか?

単なるオンラインの掲示板にすぎないページが、オンラインパブリッシングと名乗るのか?それはパブリッシングなのか?公開すること、即ち出版か?そうではない。

じゃあなぜ、ムーバブルタイプと言うのか、オンラインパブリッシングと名乗るのかといえば、大きな遺産が活字文化にはあるからだ。

出版人は、むしろ出版について希望を語ろう。真似をしたり、標榜したくなるような資産がある。社会的な資本があるからなのだ。

その価値を見ないという内容の発言である一方で、出版を剽窃するというのは、逆に価値を無自覚な精神では評価しているからである。

誤解をさけるために言えば、デジタルを否定しているわけではなく、両方ある状態が一番優れているからだ。私たちは、もっとも早い時期にホームページを立ち上げ、ほとんどブログと言える日誌を開始し、青空文庫の一番最初の広告出稿社でもある。デジタルかアナログかではなく、デジタルもアナログもということである。

出版人は、出版について希望を語ることにしよう。