emダーシの横幅は、mの幅であるという伝説

enダーシの横幅は、nの幅であり、emダーシの横幅は、mの幅であるということがいわれるが、実際はそうではない。

もし、そうなら、emダーシの横幅は、書体によって違っているはずだが、今はそうではない。20級の文字の場合、20級分の横幅を持っている。

これを全角ダーシと言えるかというとまた微妙。全角という場合、活字時代であれば、全角であっても左右天地に若干の空きがあるのが普通である。ところが、20級の文字の場合、20級分の横幅を持っているということは、通常の活版の考え方からすると全角よりも大きいということになる。

全角ダーシの場合は、文字幅は少し小さくて、18級くらいの大きさであるべきだ。D社のHさんによると和文は横幅を16分割して設計されているとのことで、となると20割る16×14になるから、17.5級分の横幅ということになる。

emダーシの横幅は、mの幅であるという伝説はどこで生まれたのか。もしかしたら、活版時代は正しかったのか?

なぞである。

でも、現行の級数通りの大きさという考えは、それはそれで分かりやすい。この場合、書体によって、横幅が違うと言うことはないということになる。