株式会社という病

myougadani2007-06-28

平川克美さんの『株式会社という病』はとてもよかった。

平川さんの本の中に書いているわけではないけれども、図書館学がだめになったのは情報と知識の差が分からなかったからだと思う。情報学なら、コンピュータ屋さんに勝ち目はない。図書館学のオリジナルは、どこにあるのか、「情報が知識に変化し、読者の力になる」ということだ。ところが、情報の検索方法や情報の分類方法に行き過ぎたため、情報工学との差が無くなってしまった。アメリカでも先進的な図書館学がメディア学になったところ、そちらでも情報学に解体されてしまった。

人間はどうして本を読むのか、それをどう骨肉化するのか、そこからクリエイティビティを作り出すのか、という発想がなかったのだ。

平川さんの本に戻るとウェブ進化論などが、知識と情報を区別せず、人間の知というものについて根本的に理解していない(理解しないのがトレンドであると指摘されている。単純に批判しているわけではない。)ことについて問いかけている。この問いは重要だと思うのだ。

http://www.boople.com/bst/BPdispatch?ifc=1&title=%8A%94%8E%AE%89%EF%8E%D0%82%C6%82%A2%82%A4%95a+&x=30&y=9&vague_search=1