茂木さんに賛成 いわゆる研究費「流用」の報道について

茂木さんに同感です。

茂木健一郎 クオリア日記
いわゆる研究費「流用」の報道について

今朝の朝日新聞に、阪大の研究室が550万円の研究費を「流用」したという記事が出ている。

まるで「風物詩」のように、時々このような記事が出る。その度に、私は二つのことを考える。日本の「官」 の杓子定規の駄目さ加減と、日本の新聞の浅薄さである。特に後者はジャーナリズムの名に値しない。

中には、真に悪質なケースもあるかもしれない。しかし、大抵の場合、研究費の「流用」として報じられるのは、日本の文部科学省、JSTなどの研究費が余りにも使い勝手が悪いことの副産物に過ぎない。

(中略)

さらに罪が重いのはこのような記事を書いてそのままの記者である。大学の担当記者ならば、このような研究費の「流用」がどのような背景から起こるのか、当然知っているだろう。知らなければ勉強不足だし、知ってて書かないのであれば、そもそもそんなものは記事の名に値しない。

あまりに長く引用するのは、控えます。でも、全体にそのとおり、と思うことがとても多い。

日本の新聞社のどこでもいいから、研究費の「流用」と呼ばれる事象がどのような背景から生まれるのか、きちんと調べて書いて下さったらと思う。


http://bit.ly/9N7oce


http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/08/post-9470.html


単に表面的な批判ではなくて、きちんと問題点を調べて書いてほしい。そういう問題が広く知られないと研究費というものが単にお役人に批判されないようなつまらない使い方しかできなくなってしまう。また、直接研究に関係のない多くの人には、研究者というのはそういういい加減な人々だというような誤った認識を持つことになってしまう。


公的研究費のために、お金を使うのはおかしいというような、実情とは違った認識を作り出してしまう。いささか、しつこいが、研究成果公開促進費についてのコメントの岡本のような発言が正当であると思われてしまうこともある。


ぜひとも、お願いしたい。